2017年9月16日土曜日

09.16.201

最後に日記帳を開いてから早1ヶ月が経とうとしている。
時はうさぎのように駆け抜けるとはよく言ったものだと思う。
私がうさぎの尻尾すら見えないなか、しおは透明な蝶々を追いかけ続けている。

最近彼女は人間らしくなってきた。
絹のようにどこにも引っかかりがなかった肌には汗疹ができるようになったし、不思議そうな表情以外にも、時折目の中に石が見えるようになった。

それでも大人の私たちには絶対に真似できない小動物的な声でくうんと鳴いてみたり、はあと愛くるしいため息を吐いたりする。

ベビーベッドからその声が聞こえてくると、私まで人間界の外に一瞬飛び出したような、何かと交信しているような気持ちになる。(宇宙という漠としたものよりは、安心感のある何かと)

この前、順と、しおと3人でひとつの布団に並んでネタ。幸福な気持ちで満たされて、溢れて、じんわりと痺れた。溢れて、真夜中にフェイスブックにひとこと「川の字♡」とポストしたくなった(やらなかったけれど、かなり素直にやりたかった)

3人でいることの幸せを噛み締めている。
「こんな幸せがあることを知らなかった」と順は毎日のように言っている。

今のところしおは彼に似ている。少し眉をひそめた表情なんかはとくに。

順は自分に似た子、自分の子がいるという驚きについて最近よく話す。

私は自分の子という気持ちにはまだならない。
膨らんでいたお腹のこともあまりよく思い出せない。

授かったもの、預かったもの
砂時計とか、線香花火とか 
切ないものに焦点を合わせるような気持ち。




(W.H. Auden “As I Walked Out one Evening”
 Years shall run like rubbits. 
    Before Sunrise という映画で 主人公が口ずさんだ一節)
 

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