港について
銭湯に寄って
ベッド半分こして
気がつけば朝まで
ぐっすりだった。
眠い眠いと言いながら
駅まで歩いて
逆方向の電車に乗る。
顔が見れて、
元気なことがわかれば
それで満足。
家族との距離に似てる。
透明な私たち。
話したいとこや
聞きたいことは
あるようなないような
いまやってることが
なんとなくわかったような
わからないような
元気なことがわかれば
それで充分。
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ジャンボフェリーは神戸へ。
編集者さんと駅で別れ
握手した手に残った余韻の正体を
開いたり握ったりして、問いながら
彼女の仕事が終わるまで
喫茶店で時間を潰した。
適当に入った居酒屋さんで刺身を食べ終えると
帰る前に銭湯に寄ってお風呂に入っていってと彼女が言った。
うちの水場は古すぎるからと。
彼女も入るのかと思いきや、
自分は外のベンチで仕事の続きをやるという。
明日が締め切り。相変わらずだ。
アパートに着いたら、
冷蔵庫からヤクルトを出して来た。
ヤクルト好きだっけ?と聞くと、
いや近所のコンビニでくじ引きしたら大量に当たっちゃってという。
そういうところも、なんだか相変わらず。
翌朝が早かったので私たちは
近況報告もそこそこに寝た。
ベッド半分こ。
彼女が何をしているとか、全然わからなかったけど
とりあえず元気そうで、
遠距離中の彼ともまあうまくいっているようで
(「別に続かないと思うけど」とか言っていたから
多分うまくいっているんだと思う。そういう人だ)
それだけわかったら充分かなと思ってしまった。
出会い、
何を考え、何に向かっていきたいのかを共有し
志で結びついていく昨日までの
エキサイティングなやり取りと比べて
随分と透明な感じ。
元気ならそれでいいって、
久しぶりにやり取りする家族の会話みたい。
深くは入り込まないけど、それでいい、みたいな。
思えば昔から、家族みたいな距離の人だった。
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