2015年8月28日金曜日

讃歌

さわれないけれど
手の中にそっと包み込んで
大事にしたいもの

日常はそんな瞬間に溢れていて

それは
となりに住む小さな君たちへの行ってらっしゃい
公園を横切って帰ってくる
ご近所さんへのおかえりなさい

誇らしげな桜
匂い立つ緑
水面を揺らす夕日
蝉と蛙の合唱
やがて輝く木々

行きつけの喫茶店へと下る坂の風
低く柔らかいジャズと肌色の灯り
時おり静かに花咲く会話

夜の帳 膨らみだす森
遠く光る橋
横切る自転車の車輪
ひっそりと囁くギターの音

ばったり出くわした君が
ふだん交わらない日常を生きていること

透明で静かな気持ち

陽気なリズムに乗って
次はなにを見つけるんだろう

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