2015年9月13日日曜日

真夜中の高速

旅が始まった。
久しぶりに実家の玄関から出発した。

5年と1週間前、2010年9月6日の朝
私はひとりで歩いて家を後にした。

年月が巡って、タクシーに2人分の荷物を積み込む夫がいて
そのタクシーは羽田空港に向かう。
5年前は羽田国際空港なんていう選択肢はなかった。

当たり前のように前提が変わっている。
足の踏み込み方がわからない
ふわりと浮遊したような気持ちを乗せて
車は深夜の高速に向けて滑り出す。

しばらくの間
心臓の細胞が不安に身を寄せあっているのか
胸がぎゅっと苦しくて
それが少しずつ楽になっていった。

その感覚は前回と同じだった。

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