2015年9月17日木曜日

理由よりも道しるべ



なにをしに行くの?と聞かれる。

理由はたくさんある。
実は何度か書いてみようと挑戦してみた。
でも説明しようとするほどに、理屈っぽくなった。

日本を離れるタイミングが今だったのも
最初の行き先をメキシコに決めたのも
旅ではなく 暮らしをすることにしたのも
アパートを借りる町をオアハカにしたのにも
その後チリを目指すのにも それぞれに理由がある。

それぞれ項目ごとに
夫の理由のほうが強かったり 妻の理由のほうが強かったり
相手に合わせて、お互いに理由やタイミングを作ったりもしているので
一体どれがはじめからの理由で どれが後付けなのか
整理して説明することが難しい。

お互いの色々な理由や思いが
数年単位で絡み合って
まりもみたいに球体になったタイミングで
ぽーんと飛び出したのが いまだ。

説明できないけれど感覚でこれだと分かっている動きのほうが
あとあとになって「この為の一歩だった」と言えることは
30年ちょっと生きてきたなかで起きた いくつかの出来事が
既に教えてくれている。

だから説明できなくてもいいかなと思っている。




出発にあたって私の尊敬する人たちが 言葉をかけてくれた。


「書くことの武者修行に行くんだね」(Kさん)

「スペイン語を浴びて あなたの表現を磨くんでしょう?」(H先生)

「とりあえず最初の筆を置いてみて どんな絵が出来上がるかを楽しむ。
 パウル・クレー的で面白いじゃないか」(I先生)



「南米とアフリカでも一緒に仕事ができるといいね」(Sさん)

「人生の若いときに2人でどこか外国に暮らしてみるなんて
 多くの人が夢見てやらないことのひとつだ。楽しみなさい」(父)

必要なのは理由ではなく
彼らがくれた道しるべだと思う
あとは歩いてみてのお楽しみでいいかなと思っている


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